概要
事後届出は、古物商の営業所の名称又は所在地の変更以外の事項について変更があった場合は、その事後に届出が必要になります。
本記事では、個人許可を受けた古物商が、自宅兼営業所を引っ越した場合における届出書の書き方を解説しています。
用紙ダウンロード
記載例のケースの事後届出は書換申請・変更届出書 別記様式第6号その1(ア)、その2により届け出を行います。この用紙は各都道府県警察のホームページからダウンロードが可能です。
東京都の様式については、警視庁のホームページ又は以下のリンクからもダウンロードができます。なお、法人やURLの変更用の用紙については、別の用紙(その1(イ)やその3など)となりますので、各警察本部のホームページよりダウンロードください。
別記様式第6号その1(ア)の書き方

記載例のケースでは、住所のみの変更となるためグレー部分は記載不要です。
①変更届出・書換申請
記載例のケースでは、何も記載する必要はありません。警視庁の記載例では変更届出・書換申請の両方を丸で囲んでいますが、どちらでも構いません。
②宛名
宛名は、移転先の「主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会」です。
記載のケースでは、東京都から神奈川県に主たる営業所を移転したため、宛名は移転先の主たる営業所の所在地を管轄する「神奈川県公安委員会」です。
もし、同一の東京都内での移転であれば、宛名は「東京都公安委員会」となります。
変更届出の場合には営業所が複数あればその営業所の管轄であればどこの警察署に提出してもよかったのですが、書換申請の場合は主たる営業所の所在地の管轄警察署のみが提出先となります。
③提出年月日
この日付は、作成年月日ではなく、提出年月日です。
提出した日付を記入する必要がありますので、警察署の窓口で記載するまでは空欄としてください。
④届出(申請)者の氏名又は名称及び住所
届出(申請)をする者の移転後の住所と氏名を記入します。住所は住民票に記載の通りに記入しましょう。丁目や番地などもハイフンとせずに記入します。
⑤許可の種類
「1.古物商」の数字部分を丸で囲みます。
記載要領では「数字を付した欄は、該当する数字を丸で囲むこと。」とのルールがあります。したがって、「1.古物商」のような数字のある選択欄はすべて数字部分を丸で囲むようにしましょう。以下同様です。
⑥許可証番号
許可証番号は、許可証に記載されている12桁の許可証番号をそのまま記入します。
⑦許可年月日
許可証年月日は、許可証に記載されている年月日をそのまま記入します。
⑧氏名又は名称
許可証記載の通りに記入します。
氏名のフリガナは、姓と名の間は一マスを空けます。
また、濁点(゛)や半濁点(゜)は1マスを使用します。そのため、例えば「ブ」を記入する際には、「フ」と「゛」の2マスで記載します。
⑨変更年月日
個人の古物商の場合、新たな住所にて取得した住民票に記載の転入日を記入します。
⑩住所又は居所
引っ越し後の住所を記入します。住民票に記載の通りに記入してください。
別記様式第6号その2の書き方

古物商が管理者を兼任している場合、自宅兼営業所の住所変更に伴って、管理者の住所変更も併せて必要となるためこの書類で手続きを行います。
⑪許可の種類、許可証番号など
- 許可の種類 …「1.古物商」の数字部分を丸で囲みます。
- 許可証番号 …許可証に記載の通りに許可証番号を記入します。
- 許可年月日 …許可証に記載の通りに許可年月日を記入します。
- 氏名又は名称 …許可証に記載の通りに記入。
⑫変更区分、変更する営業所の名称
- 変更区分 …管理者の住所変更をする場合、「3.変更(2):管理者のみ変更」の数字部分を丸で囲みます
- 変更する営業所の名称 …変更する営業所の屋号を記入します。古物商許可申請時に屋号を設定していない場合には、申請者の氏名を記入します。ここでも、氏名のフリガナは、姓と名の間は一マスを空けます。濁点(゛)や半濁点(゜)は1マスを使用します。
⑬変更区分
「3.変更:従前の管理者の届出事項を変更」の数字部分3を丸で囲みます。
⑭変更年月日
変更をした年月日を記入します。住民票の記載の通りの転入日を記入します。古物商が管理者を兼任している場合、⑨と同様です。
⑮管理者
旧 …古物商が管理者を兼任している場合、⑪と同様に氏名を記入します。
新 …管理者の引っ越し後の住所を記入します。古物商が管理者を兼任している場合、内容は⑩と同様になります。新の欄は、変更箇所のみ記入するため、住所以外は空欄となります。