古物商許可のQ&A 基本編

基本編

古物商許可が必要なのはどういう時ですか

具体例として以下のような場合に許可が必要です。
・古物を買い取って販売する場合
・古物を買い取って修理等して販売する場合
・古物を買い取って使える部品等を販売する場合
・古物を持ち主からの依頼を受けて販売し、委託手数料を受け取る場合
・古物を別の物と交換する場合
・古物を買い取ってレンタルする場合(例えばレンタカーなど)
・国内で買った古物を国外に輸出して売る場合
(上記の例のことをインターネット上で行う場合にも古物商許可が必要です。)

自分で使用していたものを売る場合も古物商許可が必要ですか?

自分で使用していた物品を売却する場合には、古物商許可は不要です。

たとえば、不要になった物を、フリマアプリやネットオークションで販売する行為は、通常は許可の対象とはなりません。

ただし、「自分で使っていた」と称しつつも、実際には仕入れに近い形で繰り返し販売しているようなケースでは、古物営業とみなされ、許可が必要になる可能性があります。

海外で仕入れた商品を日本国内で販売する場合、古物商許可は必要ですか?

古物営業法は日本国内での取引を対象としており、海外で仕入れた商品や、海外在住の個人・法人から購入した商品を日本国内で販売する場合には、原則として古物商許可は不要です。

ただし、日本国内で仕入れた商品を海外に販売する場合には、古物商許可が必要となります。詳細については所轄の警察署または当事務所へご相談ください。

無償で譲り受けた物を販売する場合にも、古物商許可は必要ですか?

無償で譲り受けた物品を販売する場合には、古物商許可は不要です。

ただし、実質的に「古物の交換」に該当するような取引である場合には、古物営業法の対象となり、許可が必要となる可能性があります。詳細は管轄の警察署又は当事務所へご相談ください。

無許可で古物の売買した場合の罰則はありますか

はい。古物商許可を得ずに古物営業を行っている場合、古物営業法に基づき3年以下の懲役または100万円以下の罰金を科される可能性があります(古物営業法第31条)。

無許可で営業している場合には、速やかに所轄の警察署を通じて古物商許可の申請を行うことをおすすめいたします。

無許可で古物営業を行っていましたが、今から古物商許可を取得することはできますか?

はい、古物商許可の取得は可能です。

現在、古物の売買を行っている場合には、いったん取引を停止したうえで、速やかに所轄の警察署へ古物商許可申請を行うことをおすすめいたします。

当事務所では、無許可で営業されていた方への対応実績も多数ございます。状況に応じた適切な手続きをご案内いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

古物商許可を取得するために、実店舗を借りる必要はありますか?

古物商許可の取得にあたって、実店舗を借りる必要はありません。

個人で申請される場合は、ご自宅を営業所として申請されるケースが多く見受けられます。ただし、営業所として使用する場所が公営住宅や分譲マンション等の場合には、管理規約等の内容により営業利用が制限されていることがありますので、事前に使用の可否をご確認いただくことをおすすめいたします。

法人で申請される場合は、本店所在地の物件をはじめ、代表者のご自宅や店舗など、事情によってさまざまな形態で申請が行われています。ただし、原則として、「営業所」でしか古物営業を行うことができませんので、申請する営業所は、実際に古物の取引・管理・作業などを行う物件で申請することをおすすめします。

個人と法人で申請手続きに違いはありますか?

許可を受ける主体が法人と個人で異なりますが、基本的な手続きに大きな違いはございません。

ただし、法人で申請される場合には、個人申請とは異なり、定款の写しや登記事項証明書など、法人に関する書類の提出が追加で必要となります。

法人が古物商許可申請をする際には、定款の事業目的の変更は必要ですか

東京都や神奈川県等では、近年の運用上、古物商許可の申請時に「現行定款の写し」の提出が求められるのみであり、定款の事業目的に古物営業に関する記載がなくても、審査上問題ないとの運用になっています。

定款の事業目的に古物営業に関する記載が必要かどうかは、都道府県警察ごとの運用によって異なる場合があるため、事前に管轄の警察へ確認することをおすすめいたします。

古物商許可を取れない場合はありますか

以下の欠格事由に該当する場合には許可が下りません。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 禁錮刑・懲役刑に処せられ、又は無許可古物営業や不正手段による許可取得、名義貸し、営業停止中の営業、窃盗、背任、遺失物横領、盗品運搬等で罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けなくなった日から起算して5年を経過しない者
  • 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 暴力団員による不当な行為等に関する法律の規定により公安委員会から命令又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの
  • 住居の定まらない者
  • 古物営業法第24条第1項(営業の停止)の規定によりその古物営業の許可を取り消されてから5年を経過しない者
  • 心身の故障により古物営業を適正に実施することができない者
  • 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者(一定の場合を除く)
古物商許可を取得する際、営業所の使用承諾書は提出する必要がありますか?

古物商許可申請において、営業所の使用承諾書は法定書類ではありません。

実際に、東京都や神奈川県など多くの地域では、申請時に使用承諾書の提出が求められることはなく、使用に関する承諾の有無についても確認されないのが一般的です。
一方で、長野県・滋賀県・宮城県など一部の地域では、使用承諾書の提出を求められる場合があり、その際には、あわせて物件の所有者の名義を確認できる書類の提出も必要となります。

運用は各都道府県の警察によって異なるため、詳細は申請予定先の管轄警察署へ事前にご確認いただくことをおすすめいたします。

古物の定義を教えてください

古物とは「一度使用された物品若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたもの」を指します。

例えば、一般的な中古品のほか、贈答目的で購入された新品未使用品、修補された物品なども古物に該当します。

古物の種類を教えてください

古物は以下の13の区分に分類されています。

  • 美術品類
  • 衣類
  • 時計・宝飾品類
  • 自動車
  • 自動二輪車・原動機付自転車
  • 自転車類
  • 写真機類
  • 事務機器類
  • 機械工具類
  • 道具類
  • 皮革・ゴム製品類
  • 書籍 
  • 金券類 
許可が下りるまでには、どのくらいの期間がかかりますか?

古物商許可申請後、許可が下りるまでには標準的に約40日間(開庁日ベースのため、おおよそ2か月程度)を要します。

もっとも、実務上は申請からおおむね1か月前後で許可が下りるケースも少なくありません。
なお、審査期間は申請先の管轄警察の混雑状況や、提出書類の内容・不備の有無等によって変動する可能性がございますので、あらかじめご留意ください。

フリマアプリやネットオークションでの売買でも、古物商許可は必要ですか?

営利を目的として古物の売買を行う場合は、たとえインターネット上での取引であっても、古物商許可が必要となります。

なお、具体的な判断は仕入れの態様や反復継続性等にも左右されるため、ご不明な点がある場合は、管轄の警察署や当事務所へご相談ください。

古物商許可を取得するには、どのくらいの費用がかかりますか?

古物商許可の申請にあたっては、警察署で納付する申請手数料として19,000円が必要です。
このほか、住民票や身分証明書などの公的書類を取得する際の実費が別途かかります。

なお、申請手続きを行政書士に依頼される場合は、行政書士報酬が発生いたします。
当事務所では、日本行政書士会連合会が公表している標準的な報酬額を参考にしつつ、それよりもリーズナブルな料金でサービスをご提供しております。詳細なお見積りは、お気軽にお問い合わせください。

古物商として営業をする予定はありませんが、古物商許可を取ることができますか?

古物商として実際に営業を行う予定がない場合でも、古物商許可を取得することは可能です。

ただし、許可取得後に「許可を受けてから6ヶ月以内に営業を開始しない、または引き続き6ヶ月以上営業を休止し、実際に営業を行っていない」が続いた場合には、公安委員会によって許可が取り消される可能性がありますのでご留意ください。

なお、こうした規定に基づいて実際に処分が行われるケースは稀ではあるものの、形式的には取消しを行われる対象になることは理解しておく必要があります。

外国籍です。古物商許可を取ることはできますか

外国籍の方であっても、古物商許可を取得することは可能です。

申請手続き自体は、日本国籍の方と大きく変わるものではありませんが、在留資格の内容によっては申請が認められない場合もございます。
そのため、事前に現在の在留資格が古物営業に対応しているかどうかを、ご確認いただくことをおすすめいたします。

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