レンタルオフィスを営業所として古物商許可を取得したい、というご相談は年々増加しています。
もっとも、すべてのレンタルオフィスで古物商許可が取得できるわけではなく、利用形態によっては営業所として認められないケースも少なくありません。結論としては、レンタルオフィスであっても個室型のブースを営業所として使用でき、一定の要件を満たしていれば古物商許可の取得は可能です。ただし、そのためには事前に確認すべき重要なポイントがあります。
本ページでは、レンタルオフィスで古物商許可を取得する際の申請上つまずきやすい注意点について、紹介します。
レンタルオフィスで許可が取れる条件
古物商許可の営業所として認められるのは、個室のブースです。共有スペースやバーチャルオフィスは営業所として認められません。管轄の警察署によって判断基準に若干の差異がある場合がありますので、必ず事前に管轄警察署へ確認することをお勧めします。
古物商の営業所は、古物営業が適正に運営できる環境であることが必要となります。具体的には以下のような点が考慮されます。
壁や扉の構造や面積について
レンタルオフィスの中でも、壁、鍵付きの扉で囲まれた契約者専用の個室であれば営業所とすることができます。扉や壁の上部や下部に多少空間が空いている構造でも、古物営業が適正に運営できるのであれば営業所とすることは可能です。
営業所の面積についても特に定められた要件はありませんので、小規模なブースであっても、古物台帳の保管や古物営業の遂行に必要な体制が整っていれば問題ありません。
営業所については、細かく定められた要件はありませんので、常識的に考えて適正に古物商として管理運営することができる場所であれば営業所として認められる傾向にあります。
実地調査について
管轄警察署によっては、営業所の実査が行われる場合があります。ただし、これは数分程度の簡易的な確認です。主に営業所が実在すること、古物台帳を保管するための鍵付きチェストなどの設備があることが確認されます。「営業所の部屋はここです。」「古物台帳を保管するチェストはここです」と明確に示すことができれば短時間で終了します。
首都圏での申請の場合、レンタルオフィスの営業所についても厳しい基準はありませんが、少なくとも契約者のみが使用できる明確に区画された個室ブース、鍵付きドアがあることは必要です。
申請前に必ず確認すべきこと
レンタルオフィス管理会社への確認
賃貸契約の前にその部屋で古物商許可を取得しても良いか、レンタルオフィスの管理会社に事前に確認を取るようにしましょう。なお、稀に立ち入り検査が行われる可能性があることも事前に説明のうえ、問題がないかも併せて確認しておくと安心です。後々管理会社とトラブルにならないよう、レンタルオフィスの契約前に確認しましょう。
管轄警察署への確認
レンタルオフィスの所在地を管轄する警察署の生活安全課に、使用承諾書の提出の要否を確認しましょう。
法定書類ではありませんが、管轄警察署によっては、古物商許可申請の際に使用承諾書の提出を求められる場合があります。もし使用承諾書の提出が必要であれば、管理会社に依頼して一筆もらう必要がありますので、この点も事前に確認が必要です。
首都圏エリアでの申請は通常は使用承諾書の提出は不要ですが、地方エリアの管轄警察の場合は使用承諾書の提出を求められる傾向があります。
個人と法人で違いはあるか
個人申請でも法人申請でも、レンタルオフィスの取り扱いについて違いはありません。いずれの場合も、古物営業が適正に運営できる個室のレンタルオフィスであれば営業所として古物商許可の取得は可能です。
レンタルオフィスの場合は鍵付きチェストを用意する
レンタルオフィスを古物商の営業所とする場合、古物台帳などの重要書類や個人情報を適切に管理できる環境が求められます。
個室スペースにあらかじめ鍵付きのキャビネットやチェストが備え付けられていない場合には、古物台帳等を保管するための鍵付きチェストを別途用意する必要があります。
立ち入り検査の際にも、「古物台帳はここに保管しています」と明確に示せるよう、事前に準備しておきましょう。
また、営業所内で個人情報を取り扱う以上、レンタルオフィスの個室自体が施錠可能であるかどうかも重要な確認ポイントです。契約前に、扉の施錠可否や管理体制についても確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
- バーチャルオフィスでも古物商許可は取れますか?
-
いいえ、バーチャルオフィスやフリーデスクでは古物商許可は取得できません。実体のある営業所が必要です。
- 自宅とレンタルオフィスの両方を営業所にすることは可能ですか?
-
可能です。
ただし、主たる営業所を1か所定めたうえで、もう一方の場所についても営業所として届け出る必要があります。このように複数の営業所を設ける場合には、それぞれの営業所ごとに管理者を選任することが求められます。もし、同一人物を複数の営業所の管理者として兼任させる場合には、各営業所における勤務時間の配分や管理体制を説明する理由書の提出を求められることがあります。
- 自宅を営業所にせず、レンタルオフィスのみを営業所とすることはできますか?
-
可能です。
この場合、レンタルオフィスを主たる営業所として古物商許可の申請を行います。
申請先となる警察署は、レンタルオフィスの所在地を管轄する警察署となり、自宅所在地の警察署ではありません。
まとめ
レンタルオフィスであっても、個室型のブースを営業所として使用し古物商許可の取得は可能です。一方で、共有スペースやバーチャルオフィスは営業所として認められません。
特に、
- 契約前に管理会社へ古物商許可利用の可否を確認すること
- 管轄警察署ごとの運用差(使用承諾書の要否等)を事前に把握すること
- 古物台帳を保管するための鍵付き設備や施錠可能な個室環境を整えること
といった点はポイントです。
営業所については、要件が細かく法令で定められていないため、管轄警察署ごとの判断が影響する場合があります。そのため、一般的・常識的に見て、適正な古物営業が可能な環境であるかどうかも重要なポイントとなります。
事前確認や申請内容に不安がある場合には、専門家へ相談することで、スムーズな許可取得につながります。
当事務所では、レンタルオフィスを利用した古物商許可申請について、事前確認から申請手続きまで一貫してサポートしております。ご検討中の方は、まずは無料相談から承っております。お気軽にお問い合わせください。
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