トレーディングカードをmagiで売る場合の古物商許可

はじめに

近年、トレーディングカード市場の拡大に伴い、個人間売買も盛んに行われるようになっています。
その中でも「magi(マギ)」は、トレーディングカードを中心とした専門性の高いフリマアプリとして、多くの利用者を集めています。

magiでは、ポケモンカード、遊戯王、ワンピースカードといった各種トレーディングカードに加え、玩具、アニメグッズなども取引対象となっており、メルカリ等と同様に出品者と購入者が自由に売買できる仕組みです。

個人で不要品を売却する利用方法だけでなく、仕入れを伴う反復的な販売行為も可能であるため、場合によっては古物商許可の取得が必要となることに注意が必要です。

本ページでは、magiを利用した取引における古物商許可の要否、申請時に必要となる情報(URLや使用権限の証明資料等)について紹介します。

目次

magiを利用する場合、古物商許可は必要か?

営利目的で古物を反復継続して売買する場合には、古物営業法に基づき、古物商許可が必要となります。

トレーディングカードであれば、たとえば、利益を得るために中古のカードを仕入れてこれを出品する場合が代表的な例です。この点は、magiのようなインターネットプラットフォームに限定した取引であっても同様です。

一方で、以下のようなケースでは、原則として古物商許可は不要とされています。

  • 自身が使用する目的で購入したものを、不要になったために販売する場合
  • 自身が使用していたものを販売する場合
  • 無償でもらったものを売る
  • 海外で購入したものを売る
  • 正規の小売店などから新品を購入し、そのまま販売する場合

詳細は最寄りの警察署または当事務所までご相談ください。

トレーディングカードの売買を事業として行う場合には、知らず知らずのうちに古物営業に該当する行為を行っている可能性があるため、将来的に事業を継続するご計画がある場合には古物商許可の取得をおすすめします。

古物商許可申請で必要なmagiのURL

古物商許可申請をする際は、併せて古物の取引を行うサイトごとにそのURLを警察に届け出る必要があります。

magiには「アプリ版」と「Web版」が存在しますが、URLが確認できるサービスである以上、アプリのみの利用であってもURLの届出は必要です。
古物営業法上、インターネットを利用する場合には、利用するサービスごとにそのURLを正確に記載する義務があります。

magiのURLの確認方法

magiをweb版で開き、ご自身の出品者情報ページを開きます。

出品者情報ページを開いたまま、PC上部のアドレスバーを確認し、以下のようなhttpsから始まるURLを申請書に一文字ずつ記入します。

https://magi.camp/users/●●●●●●●●●

magiの「URLの使用権限を疎明する資料」について

インターネットを利用して古物営業を行う場合、URLの届出と併せて、「URLの使用権限を疎明する資料」の提出が求められます。
これは、申請者が当該アカウントを実際に管理していることを証明するための資料です。

この疎明資料には、全国共通の様式は存在せず、運用方法は警察署の管轄ごとに異なります。そのため、事前に必ず管轄の警察署へ確認したうえで、資料を準備するようにしましょう。

magiを利用する場合の疎明資料の例

magiを利用して古物を販売する場合、一般的には「出品者情報ページのスクリーンショットをA4サイズで印刷したもの」を提出する方法がよく用いられています。

この際のスクリーンショットの撮影にあたっては、以下の点にご注意ください

  • 申請者本人のフルネームが記載されていること
  • スクリーンショットにURLが記載されていること

上記を満たすためには、出品者情報ページにフルネームを事前に登録し、スクリーンショットにはブラウザのアドレスバーを含めるように撮影範囲を調整する必要があります。

資料に不備がある場合、申請が受理されなかったり、再提出を求められる可能性があります。申請前に内容を十分に確認し、正確な資料を提出するようにしましょう。

magi利用時のその他の注意点

新品・未開封品に注意

「新品未開封品」については注意すべき点があります。
一度消費者の手に渡った新品未開封品は、古物営業法上の「古物」であるため、営利目的でこれを仕入れて販売する場合には古物商許可が必要です。

トレーディングカードの場合、新品未開封品を購入して、中身を開封後にシングルカードとして出品されるケースが良く見受けられることから、新品未開封品の仕入れを行う可能性がある場合には事前に古物商許可を取得しましょう。

オリパ、福袋の販売にも注意

magiでは、出品者として「良い」評価が50件以上あるユーザーに対し、オリパや福袋の出品が可能となります。

ただし、magiの出品ルールにおいては、オリパ・福袋には「自身で使用していた商品」のみを封入することが原則とされています。

そのため、営利目的で仕入れたカード等を使用してオリパを作成・販売する場合には、古物商許可が必要となり、以下の対応が求められます

  • 古物商許可証をmagi運営に提出すること
  • プロフィール欄に許可番号を記載すること

magiでオリパの作成・販売を行う予定がある方や、仕入れ商品を封入する場合は、事前に古物商許可を取得しておくことが必須です。
無許可での営業は古物営業法違反となる可能性があるため、十分にご注意ください。

まとめ

近年、トレーディングカード市場の拡大に伴い、個人間での売買もますます活発化しており、専門フリマアプリmagiの利用者も急増しています。
magiでは、不要品の販売だけでなく、営利目的で仕入れた商品の販売も可能ですが、その場合には古物商許可が必要になるケースがあります。

当事務所では、古物商許可申請の手続きをまるごと代行しており、面倒な書類作成から提出まで安心してお任せいただけます。
また、事前のご相談も承っておりますので、「自分の場合は許可が必要か分からない」「まずは話を聞きたい」という方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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